2020年04月08日

新型コロナウイルスが変える未来の文化


■欧米でコロナ感染者が急増した理由

 日本政府は新型コロナウイルスの感染(オーバーシュート)を食い止める目的で、遂に「緊急事態宣言」を出すことになった。

 前回のブログ記事では、西欧諸国と日本における「非常事態宣言」の違いを考察し、政府に対する国民の姿勢の違いで結果は大きく異なるということを指摘したが、今回は、欧米諸国とアジア諸国における新型コロナウイルス感染拡大スピードの違いを考えてみたい。

 欧米における新型コロナウイルスの感染スピードはアジア(中国と北朝鮮は除く)とはケタ違いの差があり、感染者数も死亡者数も2ケタ違っている。この差は一体なんなのだろうか?

 今のところ、真相は不明であり理由はいろいろと考えられると思うが、卑近な例で言うと、キスやハグをするという文化の違いにも少なからず原因が有るのではないかと思われる。
 欧米の映画を観ても分かる通り、欧米人は話すこととは違う意味でのオーラルコミュニケーション(所謂、接吻)というものが習慣化しているので、挨拶代わりにキスすることやハグすることは日常と化している。
 しかしアジアでは、人前でキスすることやハグすることは恥ずかしいことだという戒めのようなものがあるので、せいぜい握手やハイタッチが行われる程度だ。

■オーラルコミュニケーションを破壊する新型コロナウイルス

 新型コロナウイルス防止における「3密」の1つである「密接」は、日本では「間近で話さないこと」を意味しているが、欧米の場合、間近で話すどころの話ではなく、それ以前の行為であるキスやハグを禁止しなければならない。

 おそらく、新型コロナウイルスの感染がまだあまり騒がれていなかった頃(1月か2月の時点)に、無自覚の感染者が家族や友人とキスやハグをすることで多くの人が一気に感染してしまったのではないかと想像する。

 現在は、さすがに欧米でもキスやハグは御法度だろうから、もしこの仮説が正しければ、しばらくすると感染者数も大幅に減少に転じるかもしれない。

 しかし、今回の新型コロナウイルスが終息したとしても、今後はハリウッド映画でも、挨拶代わりにキスをするというようなシーンはあまりお目にかかれなくなっていくのかもしれない。

 最近よく「ビフォアコロナ」と「アフターコロナ」という言葉が使用されているが、欧米人の「接吻」という名のオーラルコミュニケーション文化は、「ビフォアコロナ」の遺物と化していく可能性もある。
 未来では、「昔の欧米人は挨拶の度にキスしていたのよ」「まあ、なんて下品な…」というような会話が普通に為されているのかもしれない。

■新型コロナウイルスは「いじめ撲滅」の立役者となるか?

 「アフターコロナ」の世界とは、良くも悪くも、人と人との間に距離を置くことが当たり前の社会になっていくのかもしれない。国と国との間に見えない壁が誕生(復活?)し、人と人との間にも見えないベールのようなものができてしまうという意味では、ある意味、先祖返りしたかのようなクローズドな社会になっていくのかもしれない。

 教育にしても、教師と生徒が面と向かって教えるようなスタイルは廃れていき、本当にディスプレイを通じて行われるようになっていくのかもしれない。今でもそういうスタイルはあるものの、ごく一部でしか行われてこなかったが、時は奇しくも「5G元年」、現在の長引く休校状態も後押しすることになり、これまでの教育スタイルは見直さざるを得なくなるだろう。

 遠隔教育が当たり前になると、必然的にいじめも無くなる。新型コロナウイルスは、いじめ問題を解決する黒船的な役割を演じることになるかもしれない。日本の学校のいじめを無くす救世主が新型コロナウイルスになるとすれば、なんとも皮肉な話だ。
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posted by 自由人 at 21:57 | Comment(0) | 文化
2019年07月06日

世界遺産『百舌鳥・古市古墳群』の盲点


■同じ風景に見える「古墳」の難点

 ユネスコの世界遺産委員会は、7月6日に大阪の「百舌鳥・古市古墳群」を正式に23件目の世界文化遺産に登録することを決定した。

 これは日本および大阪の地元の人々にとっては喜ばしいニュースであり、日本の古墳が世界文化遺産に登録されることには疑問を差し挟む余地はない。しかし、少し気掛かりなのが、世界中から訪れるであろう観光客にとっては少し問題かな…と思える部分がある。

 実際に現地に行ったことがある人なら解ると思うが、古墳というものは上空から見下ろさない限り、古墳には見えないという難点がある。
 古墳の外堀は泥沼のような池になっており、古墳の中には法律的にも物理的にも立ち入ることができないという縛りがある。
 ゆえに、観光客が訪れて写真を撮影するにも、アングル的には、横から観た森かジャングルのような風景しか撮ることができないので、通常の世界遺産とは少し趣きが違うと感じる人が多いのではないかと思う。

 実際に、私自身も堺市の『仁徳天皇陵』の周囲を徒歩で1周したことがあるが、見える風景はほとんど変わらなかった。

■観光客にとっては「三重難」の古墳

 テレビや雑誌で紹介される時は、ヘリコプターから撮影された上空写真が用いられるので、どこか神秘的なものを感じることができるのだが、横から観ただけでは、鬱蒼とした森か低い山という感じにしか見えないのが残念なところだ。この辺は、「群盲象を撫でる」が如くで、横から観ただけでは古墳の実体は掴めない。
 今はドローンなどもあるので、(宮内庁が禁止していなければ)一般人でも上空から観た写真は撮影することができるのかもしれないが、肉眼では直接的に古墳の形を見ることはできない。

 ピラミッド、万里の長城、自由の女神像、富士山などと違って、古墳というものは全景を見ることができず、全景を写真に収めることもできず、立ち入ることもできないという観光客にとっては三重苦(三重難)のような謎めいた遺産でもある。

 上空から見下ろして撮影できるような建物は景観を損ねるという意味でも建造できないと思うので、観光客向けにドローン撮影でもできるようなサービスを付加した方が良いかもしれない。


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posted by 自由人 at 22:58 | Comment(0) | 文化