■「憲法改正」には様々なレベルがある
今年の参議院選挙では、ウクライナ問題の影響もあってか「憲法改正」の議論に事欠かないが、現在、この憲法問題は非常にややこしい構図になっており、一頃のように憲法改正をすることが無条件に良いことだとは言えない状況となっている。
一口に「憲法改正」と言っても、様々なスタンスがあり、「日本国憲法そのものを1から作り直すべきだ」と言う人もいれば、「憲法9条だけを変えるべきだ」と言う人もいる。それに加えて、最近では「緊急事態条項を追加するべきだ」と言う憲法改正論も出てきている。
こういった違いが有るせいか、憲法改正を唱えている人々の中でも内ゲバ的な言い争いが起きており、一般人は誰を信じていいのか、どこの政党が正しいことを言っているのか判断するのが難しい状態となっている。
しかし、護憲にしても改憲にしても、様々なレベルが有ることを知らないと、その選択次第では結果的に国を滅ぼすことになってしまいかねない。それが、現在の日本の差し迫った状況だとも言える。
■日本人を憲法で縛る必要が無くなった現代の危険性
先の戦争で、命を投げ出して戦いに身を投じる日本人の精神性に心底恐怖を感じた連合国側は、戦後、GHQを通じて、日本人が二度と歯向かわないように(戦争ができないように)するために、日本国憲法に非戦の誓いを盛り込んだ。そして、戦争の費用を捻出できないようにするために財閥を解体し、戦争資金を根こそぎ奪うために東京地検特捜部(当時の呼び名は「隠匿退蔵物資事件捜査部」)を創設し、財閥以外のお金も全て没収することに尽力した。現在の東京地検が金持ちを憎む姿勢もそこから派生している…と言うか、その名残が残っていると言うべきだろうか。
日本人から精神的支柱を抜き取り骨抜きにすることを目的としたGHQの戦後の洗脳工作は見事なまでに成功し、左翼が「戦争反対!」と叫ばなくても、日本国憲法で戦争を禁止しなくても、現代の日本人は頼まれても戦争に参加する気など毛頭ないという人々で埋め尽くされるようになった。
「ワクチンを打て」という赤紙には黙って従う日本人でも、「戦争に参加せよ」という赤紙にはこぞって反意を示す、それが現代の日本人の実態であることに疑問を呈する人はいないと思う。
日本人が連合国(その背後にいたのは欧米のディープステート)に歯向かう姿勢を無くしたことで、ディープステート達は日本国憲法で日本人を縛る必要性が無くなった。左翼を操って「戦争反対!」と叫ばせる必要性も無くなった。
これまで日本人に対する恐怖心から日本人を憲法で縛ってきたが、その必要が無くなったと判断した時、彼らは日本人を戦争に参加させることで日本を潰す計略を思い付いたとしても、なんら不思議なことではない。
無論、相手は中国ということになるが、その前に現在のウクライナ戦争の延長でロシアを相手国に仕立てる可能性も否定できない。日本政府のロシアに対する相次く制裁措置も、彼らが裏で糸を引いている可能性がある。親日だったロシアに敵対心を抱かせるために日本政府に対して「ロシアに制裁を加えよ」と指示を出している可能性もある。
■真の保守知識人を1人でも多く輩出することが必要
敵が中国共産党だけであるなら、「憲法9条」を変えることは望ましいと言えるかもしれないが、本当の敵がディープステートであった場合、「憲法9条」をヘタに修正することは諸刃の剣となる危険性がある。
「緊急事態条項」にしても同様で、憲法(この場合は人権)を無視して、悪政を強いられる可能性が高くなるので、ディープステートよいしょの政党に「緊急事態条項」を創設されることは極めて危険な行為ということになる。
疫病や戦争の裏にいるのがディープステートということが理解できれば、現在の日本に何が必要であるか、何が必要でないかは自ずと理解できるようになる。現状の1番の問題は、そういうことを理解できる日本人があまりにも少な過ぎるということに尽きる。
「戦前回帰」と言えば、聞こえは悪いかもしれないが、現代の日本人に必要なのは、正しい歴史を学び知ることであり、戦後に跋扈するようになった似非保守(リベラル保守)ではなく、戦前のような真の保守知識人を1人でも多く輩出することだと言える。
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