■上昇相場に転じた株式市場
一時、24000円から16000円台まで暴落した日経平均株価は、半値戻しを通過し、再び、22000円近くまで上昇してきた。
一方で、NYダウも、30000ドル直前から18000ドル台まで暴落したが、こちらも半値戻しを通過して、再び25000ドルの大台を超えてきた。

(ヤフーファイナンスから転用)
新型コロナウイルス問題によって、日米共に3割以上の大幅な調整が入ったことになるが、底値近辺では、多くの投資家(投機家)はパニックになり投げ売りを余儀無くされたのではないかと推察する。
私自身も大きく急落する度にバ○になって買い下がってみたが、大底近辺では流石に買えなかった。“まだ下がるかもしれない”という恐怖を克服することは難しいということを改めて実感した。
これが、何千万円、何億円と投資しているような人になると、暴落の恐怖に耐え切れず、損切りしてしまったという人は多いかもしれない。
例えば、現物で1億円投資しているような人であれば、3割下がれば3000万円の含み損を抱えることになるので、そこからまだ下がり、4000万円…5000万円…と含み損が増えていく恐怖に平静心でいられる人はあまりいないかもしれない。
■ネット証券口座開設で「成功した人」と「失敗した人」
今年の3月頃には、ネット証券の新規口座開設が殺到したそうだが、それには主に次の2種類の人がいたのではないかと思う。
「株価が連日暴落しているので今が買いチャンスだ」と思った人
「株価が連日暴落しているので今が売りチャンスだ」と思った人
3月19日に16358円で株価が底打ちしたので、前者の判断は正しかったが、後者の判断は間違っていたことになる。
新型コロナウイルス問題で金融恐慌が発生し、日経平均は12000円(つまり半値)になるとか、1万円以下になると予言しているようなエコノミストもいた。幸か不幸か、そこまでは下がらなかったが、3月にまだまだ下がると思い空売りを入れた人は大失敗したことになる。
新型コロナウイルス問題が解決するまで株価は延々と下がると思っていた人も多かったのではないかと思うが、株価は景気と違ってファンダメンタル要素だけで動くものではなく、最終的には需給が決めるものなので、どこかで必ず反転する。
日銀が日本株(TOPIX)を購入していなければ、15000円割れも充分に有り得たかもしれないが、最大購入金額を大幅に増額し「無制限に購入する」という買い支え姿勢が伝えられた(実際に大量に購入した)ことも手伝って株価は下げ止まった。
■世界のどこかで第2のバフェットが生まれる
コロナ前の日銀の平均買い単価は、19000円台だったので、ナンピン買いすることによって、少し買い単価が下がったのではないかと思う。
株価が日銀の平均買い単価以下になった時、「含み損」と「損失」の区別が付いていない政治家達は、「年金の運用資金がどうのこうの…」と批判していたが、今は買い単価も下がって利益が出ている状態だ。
現在ただ今も世界中で新型コロナウイルスの感染者が増加中であるわけだから、新型コロナウイルスの感染者数や死亡者数だけで株価は決まらないということだけは判明したと思う。
こういう時に株価の話をするのは不謹慎だと言われるかもしれない。しかし、むしろ、こういう不安定な時代だからこそ、株価の動向にも目を光らせるべき時だとも思う。
現在は巣篭もりや自宅待機で実際に株式売買を行っている人も多いだろうし、特別定額給付金(10万円)で株式投資を始めるという人もいるのではないかと思う。
今回の暴落劇で、著名な投資家のウォーレン・バフェット氏が手持ち株を損切りして大損したとも伝えられているが、世界のどこかで第2のバフェットが生まれたかもしれない。
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