■万能薬として注目される「イベルメクチン」
現在、売り切れ中のベストセラー本『イベルメクチン』(大村 智著)を運良く書店で購入できたので、読んでみた。
「イベルメクチン」というのは、ノーベル生理学・医学賞を受賞したことで知られる大村 智氏が発見・製造した抗寄生虫薬の名称であり、新型コロナの治療薬としても世界中で使用されていることは有名だ。
「イベルメクチン」は、主にアフリカにおけるオンコセルカ症(河川盲目症)やリンパ性フィラリア症(象皮症)の治療薬(感染予防薬)として長年使用されてきた薬であり、WHO(世界保健機関)も配布を後押ししている薬でもある。
最近では、抗寄生虫薬としてだけでなく、腸管糞線虫症や疥癬(かいせん)にも効果がある薬として注目されており、インフルエンザや癌にも効能が有るのではないかとも言われている。
しかし、WHOは、この「イベルメクチン」を新型コロナに使用することについては後ろ向きであり、なぜか否定する立場をとっている。
「イベルメクチン」は既に数十年間も使用されてきた薬であり、副作用の心配も限りなく0に等しい薬でもある。そんな安全な薬であるなら、試しに服用しても問題ないはずだが、なぜか頑に認めようとしない。反面、コロナワクチンでどれだけ多くの副反応者が出ても全く問題視せず、盲目的に推進しているという矛盾した状態。
■「イベルメクチン」が危険だと誤解された理由
本書にも書かれてあったが、「イベルメクチン」は適用量の8倍の量を服用しても安全であるらしい。
しかし、南米で動物用の「イベルメクチン」を誤って服用する人が出てきたため、危険であるという噂が印象付けられたという経緯がある。
犬用なら安全だが、牛用となると8倍の量を超えてしまうので、確かに危険だ。しかし、それはあくまでも間違って動物用を服用した人間の問題であって、「イベルメクチン」自体が危険というわけではない。
ウチでもペット(犬)を飼っているが、毎年、ペット病院でフィラリアの予防薬を処方される。それが「イベルメクチン」だったことを最近知ったが、「イベルメクチン」のメインはオンコセルカ症という人間の病気の予防であって、動物が主体の薬ではない。人間であろうと動物であろうと、寄生虫には効く薬だというだけ。分量を間違って服用すれば、どんな薬でも危険であり、「イベルメクチン」だけが危険というわけではない。
備忘録も兼ねて書いておくと「イベルメクチン」は体重1kg当たり0.2ミリグラム服用するだけでよく、通常は1年に1回か2回の服用で済むらしい。アフリカでのオンコセルカ症の予防で服用している人も1年に1回の服用でほぼオンコセルカ症は防げるらしい。
本書で大村氏が担当しているのは1章だけであり、2章目以降は共著者が書かれている。立場上、ワクチンは認めているとお断りした上で、現在のコロナ禍で世界の代表的な機関(WHOやFDAなど)が、こぞって「イベルメクチン」を認めない姿勢を縷々批判されていた。
特許の切れた超安価な「イベルメクチン」でコロナ禍が収束すると、いろんな意味で困る人々がいるということに、薄々感づいている人もいると思うが、立場上、発言に影響力のある人は、本音をなかなか言い出せないというジレンマもあるのかもしれない。
世界の代表的な機関がなぜ「イベルメクチン」を認めないのか? 発言に影響力の無い人間として、個人的な感想を書かせてもらうと、お金儲けだけでなく別の理由が有るのではないかと思う。
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