■「1円に笑う者は1円に泣く」の本当の意味
今回は久しぶりに潜在意識についての考察を書いてみたいと思う。
「潜在意識に嘘は通用しない」ということは以前にも指摘したことだが、これは具体的にどういうことかと言うと、表面意識の喜怒哀楽という感情が潜在意識にはストレートにしか伝わらないということでもある。つまり、潜在意識には、屈折した感情(例:皮肉った笑い)等は通用しないということになる。
これが如何に恐ろしいことであるかを具体的な例を上げて説明すると、例えば、「1円に笑う者は1円に泣く」という諺がある。これの意味するところは、その言葉通り、1円という少額のお金を取るに足らないものだと思っていると、結果として、その1円という少額のお金で困ることになるという意味になる。
こう聞くと、なにやら、説教臭い仏教的な物言いに聞こえるかもしれない。この諺は、確かに仏教的な原因結果の法則として用いられる戒めの言葉でもある。しかし、潜在意識的に考えると、実はこの言葉にはもっと深い意味が隠されている。
先程、「潜在意識に嘘は通用しない」と書いた。この法則をこの諺に当て嵌めると、その意味が解ると思う。
例えば、あなたが、1円のお金も持たない浮浪者を見て、「あいつは1円のお金も持っていない貧乏人だ」と言って、心の底から笑ったとしよう。その場合、その感情を素直に受け取った潜在意識は、次のように認識することになる。
「1円のお金も持たない貧乏人になることは良いことなんだ」
■潜在意識版「原因と結果の法則」
あなた(表面意識)にとっては、他人を蔑んだ笑いであり、貧乏人になることが嬉しいわけではなかった(本心は逆だった)としても、潜在意識には、そういった屈折した感情は通用しない。潜在意識には自他の区別が付かないため、他人の欠点を笑ったり、他人の失敗を笑ったりすることばかり考えていると、終いには自分自身がそういう立場に置かれることになる。なぜなら、あなたが潜在意識でそう望んだからに他ならない。
貧乏人になることは良いことだ、欠点があることは良いことだ、失敗することは良いことだと潜在意識が認識すれば、その通りの結果が生じてしまうことがある。これを、潜在意識版「原因と結果の法則」と言う。
そう考えると、やっぱり潜在意識というのは恐ろしい側面を持っている。より正確に言えば、潜在意識の使い方を誤ると恐ろしいということ。
しかし本当に恐ろしいのは心の法則を知らないことであり、潜在意識を知らないということが、想像もしていなかった悪い結果を齎すことに繋がる。
「1円に笑う者は1円に泣く」と聞いて、「そんなバカな…」と思ったあなたは、未だその危険性に気付いていない人なのかもしれない。
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