2019年09月24日

地球温暖化における「真実」と「仮説」


■地球温暖化説は「仮説」

 米下院委員会の公聴会にて、米国滞在中の少女グレタ・トゥンベリ氏が地球温暖化に警鐘を鳴らす目的で、以下のように訴えたらしい。

 「科学者の声を聞き、科学に基づいて団結し行動してほしい

 二酸化炭素による地球温暖化が、本当に科学的に100%間違いのない真実であるのならば、彼女の言っていることは正論かもしれないが、残念ながら、現段階では地球温暖化説は“仮説”の域を出ていない。
 トランプ大統領も地球温暖化には否定的な意見を述べているが、実際に地球温暖化に否定的な考えを持っている科学者は数多い。中には、単なる偽善的な目標だと述べている科学者もいる。

 そして、彼女の言うところの「科学者」とは、必ずしも「全ての科学者」を意味していない。
 ゆえに、彼女の言っていることを正確に書くと以下のようになる。

 「一部の科学者の声を聞き、仮説に基づいて団結し行動してほしい

■「仮説」を妄信することの危険性

 かつて、天動説が信じられていた時代、地動説の唱えたガリレオは異端者として迫害され、悲運な生涯を送ることになったが、彼の死後に一転して、科学的な真実を述べていたことが高く評価され「天文学の父」と称されるに至った。しかしそれは彼に科学者としての類い稀な知見があったからであり、決して仮説や妄説の類いを信じていたからではない。

 では、彼女の場合はどうかと言うと、残念ながら、ガリレオのようにいくとは限らない。むしろ、ガリレオとは真逆になる可能性がある。

 地球温暖化を食い止めようと涙ながらに声を大にして訴えている健気な少女の姿を見ると、まるでジャンヌ・ダルクの如く正義のヒロインか女神のように見えてしまうが、もしその土台となる前提知識そのものが間違っていた場合、取り返しのつかない悲劇の主人公(異端者)を演じることになってしまう。そういう意味では非常に危険な行為に化ける可能性は否定できない。

 現代の科学では、地球温暖化の原因もハッキリしておらず、そもそも本当に長期的に地球が温暖化していくのかさえもハッキリしていない。つまり、二重の仮説になっていることになる。
 そのようなアバウトな仮説に基づく現在の予測に反して、近い将来、地球温暖化ではなく、地球寒冷化に向かった場合、彼女のしていることはトンデモない間違いだったということになる。これは可能性の問題として認識しておく必要がある。

 科学者が仮説を真実と妄信して闇雲に行動することには常に危険が付いてまわる。地球温暖化における真実(「薬」と「毒」)を取り違えた場合、被害を被るのは個人ではなく全人類ということになってしまう。はたして彼女の目にはその危険性が見えているのだろうか?

------------------------------------------------------------------------------------------


スポンサーリンク




にほんブログ村 経済ブログへ
にほんブログ村
posted by 自由人 at 22:33 | Comment(1) | 環境問題
この記事へのコメント
彼女のスピーチは、概要しか知らないが、何か物足りないさを感じました。50年前の科学雑誌に二酸化炭素産出と地球温暖化の警鐘が記載されていた時代から、余り進歩がないのではと感じました。温暖化対策として、彼女自身の具体的行動計画まで言及して欲しかった、若いんだから、トライ&エラーで・・・と思います。この半世紀の事実として、温暖化、CO2排出増加、海面上昇があります。既に、評論の時期は過ぎて、行動の時期に来ていると思います。100%の科学的根拠を求めることに何か意味があるのでしょうか?若い世代がトライするのを見守り、成功への手助けをしたいと思います。
 私が知りたいのは、地球温暖化ばかりでなく、汚染、食料問題等も含め、全地球的対策を議論している人たちがいて、既に何らかの行動をしているのでは?もしご存じならご紹介ください。
 
Posted by mrflower at 2019年09月29日 16:41
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]