■「ゴーン氏の不正疑惑」と「西川社長の不正問題」
日産自動車の西川廣人社長が、不当に上乗せした報酬を受け取っていたことを自ら認めて謝罪した。
元日産自動車社長のカルロス・ゴーン氏に対して、あれだけ善人ぶって不正行為を追及していた当のご本人がこんな調子なのだから、空いた口が塞がらないと言うか、何か因果応報的なものを感じてしまう。
当時、日産自動車がルノーに呑み込まれる雰囲気を察知した日産経営陣が、経済産業省および検察と結託してゴーン氏排除に乗り出したという官策捜査説も飛び交っていたが、こういうブーメランの如く不正の発覚を目の当たりにすると、案外、その推測は図星を突いていたのかもしれないなと思えてしまう。
私も以前のブログ記事で、ゴーン氏の逮捕劇とホリエモンの逮捕劇は似ていると書かせてもらったが、結局、不正問題などはどうでもよくて(目くらましの材料)、真実は一般人が知る由もないところにあるということなのかもしれない。
■「ゴーン氏のリストラ」と「現日産経営陣のリストラ」
こんなことを書いても、逮捕された人物を端から疑ってかかり、自らが騙されている(真相を見失っている)可能性があることを考えもせずに批判してくる人もいると思う。
「金持ちは悪」という思想が蔓延している日本では、ゴーン氏やホリエモンが無条件にヒール(悪役)になってしまうきらいがあるが、こういうところが、日本経済がいつまで経ってもデフレから抜け出せない元凶なのかもしれない。
現在の日産自動車の株価は674円で年間配当が4000円なので、6%近い配当があることになる。ただ、この1年以上はずっと下降トレンドであり、業績も悪化し続けているので、いつまでも現在の配当が維持される保証があるとは言えない。
ゴーン氏の行ったリストラを批判していた人達は、業績悪化で同じように大規模なリストラ(人員削減)に踏み切る現日産経営陣をどう思っているのだろうか?
ゴーン氏の場合は、リストラを断行したことで日産自動車の業績をV字回復することに成功したが、現日産経営陣はリストラ後に(一時的にはではなく長期的に)業績を回復することができるのだろうか?
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