■「有事の円買い」ではなく「有事の円売り」
現代の世論は、本当のことを言えば「陰謀論」と揶揄される傾向にある。
では、この世の中に「陰謀」と言われるものは無いのか?というと、もちろん有る。
例えば、株式投資を例に以下の2つの「陰謀論」を考えてみよう。
【例1】「誰かが私の持ち株を上げないように株価操作をしている」
【例2】「何者かが日本株を上げないように株価操作をしている」
どちらも「陰謀論だ!」という人が圧倒的に多そうだが、果たして本当にそうだろうか?
この2つの場合、前者は明らかに妄想だと言えるが、後者の場合は、全くの絵空事とは言えない。国際的な金融マフィアの実態を知っている人であれば、これが全くの「陰謀論」でないことは理解できると思う。
例えば、現在の円安も、自然発生的に円安になっているわけではなく、明らかに意図的に円安になったと考えるべきだと思う。無論、原油高や物価高も同様であり、ある勢力が食料危機を演出するための伏線として用意したものだと考えることもできる。
こう言うと、また「陰謀論だ!」と言う人がいるかもしれないが、その可能性が0%で無い限り、「陰謀論だ!」と吐き捨てるのはあまりにも早計だと言える。
そもそも、これまでは「有事の円買い」と言われ、世界的な紛争等が発生する度に円高になっていたはずだ。現在のウクライナ紛争が有事であるなら、本来であれば、円高になって然るべきだが、なぜか「有事の円売り」となり、大きく円安に傾いている。
今回のウクライナ紛争の場合、日本が当事者サイドに立っているので円安になっているとも考えられる。単にロシアとウクライナの局地戦であれば、日本は直接的には無関係なので「有事の円買い」となっていたかもしれない。
しかし今回の場合、実質的には「西側諸国 vs ロシア」という構図になっており、日本は西側諸国の一員(属国と言った方が正しい)として、ロシアに喧嘩を売っている当事者と判断されているので、円安になっているとも考えられる。
ちなみに現代の「西側諸国」とは、「自由主義」陣営を意味しない。「グローバル社会主義」陣営と化しているのが現代の「西側諸国」の実態であり、日本はその中に組み込まれているということを知らねばならない。
■「陰謀論だ!」の同義語は「私は馬鹿です!」
しかし、つくづく、「陰謀論」というのは便利な言葉だと思う。本当の陰謀を暴いても「陰謀論だ!」という言葉によって、その陰謀は最悪、無かったことにされてしまう。
「陰謀」という言葉を「痴漢」や「窃盗」に置き換えても同じことが言える。
痴漢されている女性を見た人が「あの人は痴漢です」と注意しても、第三者が横から「痴漢論だ!」と言えば、痴漢行為は無かったことにされてしまうかもしれない。
窃盗が行われている現場を見た人が「あの人は泥棒です」と注意しても、第三者が横から「窃盗論だ!」と言えば、窃盗行為は無かったことにされてしまうかもしれない。
「痴漢論だ!」「窃盗論だ!」と言うのは、この世の中に本当に「痴漢」や「窃盗」が無い場合にのみ成り立つ台詞であって、「痴漢」や「窃盗」が有る場合は、意味を為さない。
「陰謀論だ!」という言葉も同様であり、この世の中に本当に「陰謀」というものが無い場合にしか成り立たない台詞なのである。
「痴漢論」や「窃盗論」というのは半分冗談だが、この世の支配者達は「真の陰謀」と「偽の陰謀」の境目を消失させる魔法の言葉を発明した。
一般人にとって本当に重要なことは「真の陰謀」と「偽の陰謀」を見抜くことであり、それを見抜けなくするために「陰謀論」という言葉は創作された。
この世界の真実に目を瞑り、自分の理解の範疇を超えたものを全て「陰謀論だ!」と罵る行為は、自ら無知蒙昧な人物であることを証言しているようなものだと言える。
思考を伴わず「陰謀論だ!」という言葉を発することは、「私は馬鹿です!」と宣言しているのと同じようなものかもしれない。
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