2022年04月30日

墓穴を掘っている保守言論人達


■ロシアから敵国認定された日本

 この国の保守の劣化ぶりは凄まじく、ソ連とロシアの違いを知らずに言論を行っている姿をよく見かける。ソ連が1991年に崩壊したことを知らない言論人はいないはずだが、ロシアになってもソ連の共産主義はまだ続いていると思い込んでしまっているのだろうか。

 今回のウクライナ問題について間違ったことを語っている保守言論人達は、完全に墓穴を掘ってしまったと言える。今ならまだ引き返せるが、このまま間違いを改めない場合は、近い将来、自分が掘った穴に入りたいという状況に追い込まれることは必至とも言える。

 政府も言われるままにウクライナを擁護するあまり、ロシアから敵国認定されるに至っている。もし今回のウクライナ問題でロシアの言い分が正しかった場合、どうやって言い訳するつもりなのだろうか?
 保守言論人は穴に入れば隠れることができるが、政府は隠れるわけにはいかない。政権交代して逃げたところで、政府が行った間違いは許されず、その罪は国民の責任として転嫁されることになる。

■大左翼を擁護する「リベラル保守」

 ソ連は崩壊した後、国営化されていた組織が民営化され、その結果、ロシアには「新興財閥」というものが生まれた。その新興財閥は「オリガルヒ」と呼ばれ、日本語に訳すと「寡頭支配勢力」という意味になる。元々ソ連にいたノーメンクラトゥーラと欧米のディープステートが民営化によってソ連を乗っ取った形になる。

 そのオリガルヒをロシアから追い出したのがプーチンであり、そのプーチンからもう1度、利権を取り戻そうとしているのが現在のNATOである。NATO(北大西洋条約機構)というのは、共産主義(ソ連)に対抗する組織として設立されたものなので、現在のロシアと敵対化しているのは不自然と言うしかない。

 米ソの冷戦というのは、見せかけのものであり、本当の冷戦はプーチンの出現によって米ロ冷戦として始まった。米ソ冷戦時代にソ連を支配していたのはディープステートだったが、米ロ冷戦は、プーチンがディープステートを追い出したことで始まった。

 ソ連とロシアの大きな違いはここにある。作られた冷戦構造で生まれた国がソ連であり、作られた冷戦構造を破壊したのがロシアだということ。ロシアはかつてのソ連のような共産主義国家ではなく、独立国家なのである。
 その証拠に、トランプ大統領はロシアのオリガルヒを批判していた。

 独立国家とは、保守が理想とする国家形態であり、その独立国家を否定しているのが、現在の似非保守達という構図になっている。戦後、日本の保守は、洗脳教育によって大左翼(ディープステート)を擁護する「リベラル保守」に変化してしまった。



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posted by 自由人 at 10:02 | Comment(0) | 国際問題