2021年05月03日

「屋外でマスクを付けていても感染した」というのは本当か?


■空気感染なら「屋外」も「屋内」も無関係
 
 西村経済再生担当相は記者会見の場で以下のように述べたとされる。

 「屋外でマスクを付けていても感染が確認される事例の報告が相次いでいる

 この言葉の中には、これまでは屋内の感染が主流で、屋外は比較的安全だったというニュアンスが込められており、これまで以上に自宅に留まるようにとの注意喚起になっている。

 この意見は、変異ウイルスに対しての見解ということだが、「相次いでいる」というぐらいだから、これまで飛沫感染だったコロナが変異株になったことで空気感染に変わったということなのだろうか?

 インフルエンザでも毎年、型が変異するが、感染ルートまで変わるわけではない。はたして、同じウイルスで、飛沫感染が空気感染に変わるとか、空気感染が飛沫感染に変わるような変異があるものだろうか?

 しかし、「屋外でマスクを付けていても感染した」と言う人がいたとしても、それをどうやって証明するのだろうか?

 例えば、午前中に自宅内で家族と過ごしていた人が、午後からマスクを付けて外出した場合、後日、感染が判明したとしても、それが屋内で感染したのか、屋外で感染したのかは分からないはずだ。その感染した人物が毎日、誰とも会わずに屋外で過ごしているなら話は別だが、そんな人はいないだろう。

 「独り暮らしの人であれば、外出してマスクをしていたにも拘らず感染したということは有り得るのでは?」と言う人がいるかもしれないが、空気感染ということなら、そういうロジックも成り立たない。空気感染なら、屋外も屋内も無関係だからだ。

■外出よりも危険な「ステイホーム」

 そういう意味では、西村氏のこの発言は2重の意味で無理がある。

 マスクを付けていたからといって、飛沫感染が完全に防げるわけではないし、空気感染するというのなら、それはマスクを付けていない屋内で感染した可能性も否定できないということになる。

 屋外であろうと屋内であろうと、マスクを付けていようとマスクを付けていなかろうと感染するのであれば、どんな報告も感染ルートを示す絶対的な指標にはならない。
 「屋外でマスクを付けていても感染した」というのは単なる憶測に過ぎず、それが正しいと明確に断言できるような人はおらず、現段階では誰にも証明できないはずだ。

 しかし、本当に、変異ウイルスが空気感染でマスクも役に立たないのであれば、屋内と屋外を分ける意味も薄れてしまい、現在の業種を絞った緊急事態宣言もほとんど無意味(分別する意味が無いという意味)ということになってしまう。

 ウイルスの少ないはずの屋外でマスクをしても無駄ということなら、人が密集していない屋外よりも人のいる屋内の方が圧倒的に感染リスクが高くなるということなので、仮にマスクを付けて自宅に籠ったとしてもウイルスとの接触は避けられないということになる。

 西村氏の発言が正しいと仮定すれば、皮肉なことに、外出するよりもステイホームの方が危険(これは以前から言われていた)ということになってしまう。

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posted by 自由人 at 07:14 | Comment(0) | コロナ問題